このウェブサイトはサービス向上その他の目的にcookieを使用しています。サイトの閲覧を続ける場合、cookieの使用に同意したことになりますが、お使いのブラウザの設定変更により同機能を無効にすることもできます。詳細はプライバシーポリシーをご確認ください。This website uses cookies to improve your experience. We'll assume you're ok with this, but you can opt-out if you wish through your browser settings. 同意する(ACCEPT) Privacy Policy
the Slum Studio〜アートを通じて発信する古着の真実
躍動感あふれるアートを通じ、ファッションの裏側に潜む現実に警鐘をならす。それが、西アフリカ・ガーナのスラム街から生まれたthe Slum Studio(ザ・スラム・スタジオ)です。
ファストファッションの影に潜む不都合な真実
リーズナブルにファッションを楽しめる背景にある、大量生産・大量消費という問題が注目されています。使い終わった衣類に少しでも誰かの役に立つ役割を、可能性を生み出すために衣類の寄付という選択肢もあります。しかし、寄付という善意の行為を通しても、時に衣類はスラム街を埋め尽くすゴミという終わりを迎えることがあります。ワクワクするファッションの娯楽の裏側には、その衣類によって害を受けている国や人々があることも現実です。
古着や廃棄素材をアートに変える”the Slum Studio”
写真や絵画、映像などを制作するアーティスト、ガーナ人のSel Kofiga(セル・コフィガ)は、スラム街を埋め尽くす古着や廃棄素材から材料を選び、アップサイクル作品を生み出しています。作品に限らず、実際に古着の売り買いをしている市場に出向き関係者にインタビューし、ファストファッションの現実を積極的に発信しています。作品は、ペイントがほどこされた衣服に限らず、タペストリーや彫刻といった幅広いアート作品も検討中とセル・コフィガは話します。
買う力と知る責任
アートやファッションを通じ、ファストファッションから生み出される古着とその不都合な真実についてのメッセージを、消費者に対して発信し続けます。「あなたが衣類を買うことを選べるならば、使い古した衣類の寄付のその先はどうなっているのか、ファッションの真実は何なのかを知る力も持っている。あなたが服を買ったら、あなたが服を寄付したら、次に何が起こるのか考えてみて。いつも覚えておいてください。」と彼は語ります。
真にかっこいいファッションとは
企業がファストファッションの課題に向き合うことも重要です。しかし、大量生産や大量消費は消費者である私たちの「買いたい」から生じること。服を買うことができる1人として、立ち止まって考えてみることは、微力だけれど無力ではない行動。
the Slum Studioの作品は、かっこよく美しい。写真に写る人々は服と【責任】をも着こなしている印象を受けます。線引きは難しいですが、ファッションに対して我慢を促す作品ではなく、日本人の「もったいない」という大切な心を思い出させてくれる作品なのではないでしょうか。
Instagram: https://www.instagram.com/theslumstudio/
(執筆:インターン 大嶋栞織)
Related Posts
無添加ドライフルーツYvaya Farm創業者からのメッセージ vol.2
「時代や環境の変化に応じ、学んだ事を活かしながら挑戦し続ける。」これは、ビジネスや人生のステップアップにおいて欠かせない心構えです。
伝統手工芸×デザイン=バッグブランド AAKS
2014年、西アフリカガーナでバッグブランド“AAKS”が誕生。ブランドを立ち上げたのは、当時20代後半だったAkosua Afriyie-Kumi。それから5年以上が過ぎ、AAKSは、ELLE、VOGUE、Forbes …
Proudly from Africaメーカーたちのレジリエンス
2019年12月にProudly from Africa(プラウドリー フロム アフリカ)がローンチして1年。 この間、感染症の拡大という不安に世界中が直面しました。アフリカも例外ではなく、2020年1月現在も新型コロナ …
アフリカ協会主催 オンライン対談シリーズ Proudly from Africa〜アフリカのロールモデルの話を聞く〜第3回
南アフリカ出身のJesmane Boggenpoelは、南アフリカの上場企業各社のボードメンバーを務め、公認会計士としても世界経済フォーラムのヤンググローバルリーダーとしても幅広く活躍してきた方。アパルトヘイト時代に、白人や黒人に加えて設けられた「カラード(混血)」の家族として生まれ育った彼女は、幼い頃から自身のルーツに真剣に向き合ってきました。著書『My Blood Divides and Unites』では、彼女自身や家族の様々な経験のみならず、世界中の友人達から聞いてきた分断などと向き合う中で、どのように互いを理解し認め合うことができるのかを模索しています。そんな彼女が”Black Lives Matter(BLM)”や現在の南アフリカの情勢に、どんな想いを持っているのか、お話を伺いました。