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伝統手工芸×デザイン=バッグブランド AAKS
2014年、西アフリカガーナでバッグブランド“AAKS”が誕生。ブランドを立ち上げたのは、当時20代後半だったAkosua Afriyie-Kumi。それから5年以上が過ぎ、AAKSは、ELLE、VOGUE、Forbes、BAZAAR、CNN、Le Mondeなど多くの海外メディアに取り上げられ、世界中から注目を集めるブランドに成長しました。アメリカの有名ライフスタイルショップAntholopologieやUrban Outfittersでも店頭販売され、2019年にはUnited Arrowsとのコラボ商品も手がけ、日本でもニュースになりました。チームの先頭にたち、その動きを引っ張ってきたAkosuaのストーリーに迫ります。
伝統手工芸職人との関係構築
Akosuaは、首都Accra(アクラ)で幼少期を過ごし、英国留学を経験、現在はガーナのアシャンティ州の都市Kumasi(クマシ)に拠点を構えています。アシャンティ州は、1670年から1902年までアシャンティ王国があった場所であり、その名残もあって現在も多彩な文化が入り交じり、人々や物の行き交う活気のある街です。
AAKSのラフィアバッグが手織りされているのは、アシャンティ州から450km以上離れたアッパーイースト州のBolgatanga(ボルガタンガ)。クマシの拠点からは車で12時間、遠く離れた地域です。この地域では古くから籠バッグ編みが世代を超えて受け継がれており、丈夫で色鮮やかな籠バッグはガーナ国内のみならず世界中に展開しています。Akosua自身も、幼い頃からボルガタンガで作られる籠バッグが大好きでした。ブランドの立ち上げを考え始めた時にまず訪れたのは、この地域でした。
同じガーナ国内とはいえ、ボルガタンガで話される言葉は彼女が喋る言葉とは異なり(ガーナには約70もの現地語があります)、絵を描いたり身振り手振りで考えを伝えるところからコミュニケーションが始まりました。後々信頼できる通訳者に出会い、人々とのやりとりは格段にスムーズになっていきますが、それでもよそ者が作り手のコミュニティに受け入れられるまでには時間がかかりました。足しげく通うも、短期間の滞在では望む信頼関係が築ききれない、そう感じた彼女は、しばらくコミュニティに滞在し寝食を共にすることにしました。作り手の人々の日々の生活に寄り添い、現地語を学びながら会話を重ねる中で、籠編みが人々の人生の中でどんな位置を占めているのかを実感し、その手仕事に対する敬意を強めるとともに、人々と少しずつ打ち解けていきました。
3名の編み手との仕事からスタートしたAAKSは、今日50名以上の編み手とスタッフで成るチームに成長しました。最初の数年は個々人の手工芸職人に仕事を依頼し、バッグを仕上げてもらってきていたAAKSですが、現在、より良い仕事環境と品質の担保のために、ボルガタンガにAAKSの工房を整備中です。
素材へのこだわりと唯一無二のデザイン
AAKSのバッグは、天然由来の染料で染められたラフィア、ベジタブルタンニン(天然植物から抽出されたタンニンを用いて皮を鞣す製法)で仕上げられたレザー、オーガニックコットンなどを使って仕上げられています。ボルガタンガで編まれたバッグを、クマシのAAKSスタジオで最終仕上げしています。最高品質にこだわり、現在はレザーやコットン、金具はヨーロッパから輸入したものを使用していますが、ゆくゆくは全ての原材料をアフリカで調達することを目標にしています。
仕上げの色止めにも、天然由来のものを用いています。化学品は極力使わない、伝統工芸と自然の織りなす商品に、唯一無二のデザインで付加価値を高め、アフリカ発のバッグブランドを確立していく、そんなこだわりのもと、毎年新しいラインナップを発表し続けています。
両親から受け継いだ起業家マインド
Akosuaの両親はシリアルアントレプレナー・連続起業家として、様々な仕事を立ち上げ手がけてきました。幼い頃からその姿を目の当たりにしてきたAkosuaにとって、ゼロから何かを立ち上げること、新しいブランドや会社を興すことは、ごく普通の流れだったと話します。
バッグブランドの立ち上げを考えた時、軸にあったのは、サステナブルでありエシカルなファッションブランドでありたいという想い。ロンドンのKingston Universityで最新のファッションを学んだことと、ガーナやアフリカの伝統を守り世界に発信していきながら、持続可能な発展を望む想いが、強くAAKSのアイテムの一つ一つに反映されています。
何かを新しく始めたり、起業を考えている人々にどんな声をかけますか?と質問すると、「もし探求してみたいことがあるのであれば、とにかくそれに集中し心血をそそぐこと。強い意志を持って取り組めば、人は強くなれる。努力を重ねれば、結果はついてくる」と優しい笑顔で語りかけます。
さらに新しい挑戦へ
バッグブランドとして地位を確立してきたAAKSの次なる挑戦は、すでにガーナ以外の国にも及んでいます。3年前から国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と連携し、隣国ブルキナファソの難民たちと新たな商品開発に取り組んでいます。
2019年に発表されたホームインテリア商品もまた、伝統工芸に新しいデザインをもって息を吹き込み、AAKSの世界観を体現しています。
新コレクションSS20、近日販売開始
AAKSは毎年コレクションを発表しています。Proudly from Africaでは、2020年2月にローンチしたばかりのSS20から3アイテムを入荷しました。現在、掲載準備中です。楽しみにお待ちください。
AAKSのブランドストーリーと商品は、こちらからご覧ください。
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